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福島信用金庫様が導入した「信金ソリューション(反社会管理)」の導入事例

反社勢力との取引防止を目的として、お客様をお待たせしない対応と事務処理効率化を実現した福島信金様のシステム導入事例です。

2016年4月

創立40周年を迎える福島信用金庫様では「しっかりと地域を支える存在感ある金庫づくり」を合言葉に、地域の繁栄と地域住民の豊かな暮らしづくりに貢献することを目指している。また「コンプライアンスは企業の基本である」(樋口理事長)との考えからリスク管理態勢整備にも積極的に取り組んでいる。
平成19年政府公表の「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」以降、福島信用金庫様では、平成20年11月「反社会的勢力に対する基本方針」を制定、「社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力を、断固たる信念をもって排除する」と定め、反社会的勢力との関係排除への取り組みを早期から強化している。

導入の背景

今日、多くの企業が関係排除に向けた様々な取組みを進めているところであるが、反社会的勢力は手口を巧妙化させているため、排除意識の高い企業であったとしても、知らずに経済取引を行ってしまう可能性がある。このため、警察庁や全銀協から反社会的勢力を排除するための多種多様な照合リスト(以下、反社リスト)が提供されるようになった。
福島信用金庫様は反社リストが提供される以前より金庫独自リストを用いて反社会的勢力との取引排除に取り組み、反社リストが提供されるようになってからは両方のリストを用いて取引排除に取り組んできている。
反社リストは年々増え(H27年5月時点4種7リスト)、各リストの件数も毎月数百件ずつ増えている状況である。また、リストは秘匿性の高い個人情報であるため、リスト照会者を限定し慎重に対応していた。よって、確認作業の負担や照会にかかる時間は増加する一方であった。
これらの問題を解決し、スピーディーで実効性のある反社照会の仕組みを企図し、NTTデータ東北のシステム導入を決定した。

システム導入のポイント

システム導入による作業効率改善の他、次の点も導入のポイントとなった。

  • 金庫独自リストをそのまま活用

    金庫独自リストは、福島信用金庫様が長年に渡り蓄積してきた財産である。本システムでは、金庫独自リストを変更することなく、そのままデータベースへ取り込み、既存全顧客との突合ができる。

  • 基幹システム連携による取引確認

    本部では定期的に、

    • ホストコンピュータからオンライン取引データを取得
    • 端末操作により金庫独自リスト、反社リストと突合
    • 取引状況帳票を印刷

    を行っているが、リアルタイムで確認する場合はホストコンピュータからデータを再取得し、帳票を作り直す必要があった。
    本システムでは、ホストコンピュータからの還元情報により前日までの取引内容が確認でき、いつでも照会対象者の取引有無と内容を確認できるようになる。

  • 反社照会一覧表による実施確認

    本システムでは、店舗ごと日付ごとの反社照会の結果や取引開始有無等を一覧表化し報告資料として印刷できる。店長が1日の終わりに一覧表で反社会的勢力の取引排除を適切に実施しているかチェックし検印をすることで、確実な取引排除を行うことができる。

導入効果

  • お客様をお待たせしない対応の実現

    新規取引時に、これまでは後方事務にて反社会的勢力に該当するかリストを照会していたが、窓口にて既存のTM(テラーズマシン)で全リストの「一括照会」ができるようになった。後方事務では照会結果に基づく承認を行うのみとなり、お客様をお待たせしない対応を実現した。

  • 照会時間の大幅な削減

    「一括照会」機能の導入により、金庫独自リスト、反社リストを照会・閲覧する時間を短縮。各店舗では15~60分/日の作業時間を短縮し、全店合計では毎月約165時間の事務削減となっている。後方事務の大幅な省力化が図られた。

  • 照会時の適合率向上

    リストごとに「スペース、半角、全角」の使い方が異なるため、照会時の入力ワードに注意する必要があった。本システムではリストごとの差異を吸収し、データベース化するため、普段TMに入力する通りに入力すれば良く、照会時の適合率が向上した。

  • 本部でのモニタリング強化

    本部では、リスト掲載者の新規取引、店舗での取引拡大が無いことのモニタリングを実施。本システム導入後は、モニタリングに必要な最新取引状況を出力でき、業務の効率化が図られた。
    また、各店舗の反社照会状況を端末より確認でき、営業店で反社照会が適正に行われているかどうかを確認し、反社会的勢力との取引関係の遮断強化を図っている。

お客様の声・今後の展望

従来の当金庫では、新規口座開設など顧客照会時にリストを検索し目検で確認をしていた。
しかし、警視庁、全銀協、金庫独自の照会リストが増大し、照会時間も増え営業店ではかなりの負担となっていた。本システムの導入で照会時間が大幅に短縮されたことで、お客様をお待たせすることなく、余裕を持った顧客対応につながっていると感じる。
(今野 事務部長)
本システムの導入により、反社会的勢力との取引謝絶はより確実なものとなった。また、本システムから自動作成される各種帳票や報告資料により内部統制の強化が図られた。さらに、これらの帳票・報告資料は金融庁報告においても活用できる有用なものである。
今後は、口座振替依頼書受付時や外国為替取引等における反社会的勢力との謝絶強化や効率化に取り組んでいきたい。
(佐藤 経営管理部長)

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本件に関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ東北
金融事業部 営業部
佐藤・山岸(やまぎし)
電話:022-721-5540